みなさんこんにちは。今回は、普段あまり意識することのない「唾液」についてお話ししたいと思います。
唾液は、お口の健康を守るうえで、とても重要な役割を果たしています。
1.唾液の役割
唾液には、お口の健康を守るために欠かせない、主に3つの働きがあります。
①自浄作用
食べ物のカスや細菌を洗い流し、お口の中をきれいに保ってくれます。この働きがあるからこそ、私たちは食事の後に虫歯菌が増えるのを抑えることができます。
②緩衝作用
食事をすると、お口の中は酸性に傾きます。この酸は、歯のエナメル質を溶かしてしまうため、虫歯の原因になります。唾液は、この酸を中和し、お口の中を中性に保つ「緩衝作用」を持っています。
③再石灰化作用
酸によって溶けだした歯のミネラルを元に戻す「再石灰化」を促す働きです。唾液に含まれるカルシウムやリンなどのミネラルが、溶けだした歯の成分を補い、歯を修復してくれます。
2.唾液を増やすための簡単習慣
唾液の力を活かすためには、唾液の量を増やすことも大切です。今日からできる簡単な習慣を3つご紹介します。
①よく噛んで食べる
食べ物をしっかり噛むことで、唾液腺が刺激され、唾液の分泌量が増えます。普段より一口に時間をかけて、ゆっくり噛んでみましょう。
②唾液腺マッサージ
唾液を分泌する唾液腺を直接マッサージすることで、唾液の分泌を促すことができます。
・耳下腺(じかせん):耳の前、顔と首の境目あたりを指でやさしく円を描くようにマッサージ✨
・顎下腺(がっかせん):顎の骨の内側、耳の下から顎の先まで、数か所を軽く押すようにマッサージ✨
・舌下腺(ぜっかせん):顎の真ん中、下から舌を押し上げるようにマッサージ✨
マッサージは、1日に数回、1分程度行うのがおすすめです。
③水分補給をこまめに
体が脱水状態になると唾液の分泌が減ってしまいます。特に夏場は、こまめにお水やお茶を飲むことを心がけましょう。
唾液の分泌量は、加齢やストレス、薬の副作用などで減ってしまうことがあります。
「最近口の中が乾く」「口臭が気になる」といったお悩みがある方は、唾液の量が関係しているかもしれません。
今回ご紹介した簡単な習慣を、ぜひ今日から試してみてください。
唾液の力を味方につけて、一緒に健康なお口を保っていきましょう!