2025年8月26日火曜日

唾液のすごい力

みなさんこんにちは。今回は、普段あまり意識することのない「唾液」についてお話ししたいと思います。

唾液は、お口の健康を守るうえで、とても重要な役割を果たしています。


1.唾液の役割

唾液には、お口の健康を守るために欠かせない、主に3つの働きがあります。

①自浄作用

食べ物のカスや細菌を洗い流し、お口の中をきれいに保ってくれます。この働きがあるからこそ、私たちは食事の後に虫歯菌が増えるのを抑えることができます。

②緩衝作用

食事をすると、お口の中は酸性に傾きます。この酸は、歯のエナメル質を溶かしてしまうため、虫歯の原因になります。唾液は、この酸を中和し、お口の中を中性に保つ「緩衝作用」を持っています。

③再石灰化作用

酸によって溶けだした歯のミネラルを元に戻す「再石灰化」を促す働きです。唾液に含まれるカルシウムやリンなどのミネラルが、溶けだした歯の成分を補い、歯を修復してくれます。


2.唾液を増やすための簡単習慣

唾液の力を活かすためには、唾液の量を増やすことも大切です。今日からできる簡単な習慣を3つご紹介します。

①よく噛んで食べる

食べ物をしっかり噛むことで、唾液腺が刺激され、唾液の分泌量が増えます。普段より一口に時間をかけて、ゆっくり噛んでみましょう。

②唾液腺マッサージ

唾液を分泌する唾液腺を直接マッサージすることで、唾液の分泌を促すことができます。

・耳下腺(じかせん):耳の前、顔と首の境目あたりを指でやさしく円を描くようにマッサージ✨

 

・顎下腺(がっかせん):顎の骨の内側、耳の下から顎の先まで、数か所を軽く押すようにマッサージ✨

 

・舌下腺(ぜっかせん):顎の真ん中、下から舌を押し上げるようにマッサージ✨

マッサージは、1日に数回、1分程度行うのがおすすめです。

③水分補給をこまめに

体が脱水状態になると唾液の分泌が減ってしまいます。特に夏場は、こまめにお水やお茶を飲むことを心がけましょう。



唾液の分泌量は、加齢やストレス、薬の副作用などで減ってしまうことがあります。

「最近口の中が乾く」「口臭が気になる」といったお悩みがある方は、唾液の量が関係しているかもしれません。

今回ご紹介した簡単な習慣を、ぜひ今日から試してみてください。

唾液の力を味方につけて、一緒に健康なお口を保っていきましょう!


2025年8月1日金曜日

夏休みもぬかりなく!お口の健康を守る注意点

みなさんこんにちは。暑い日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。

猛暑の中、食欲が落ちやすい夏でも、しっかり栄養を摂って体力を維持することは、健康な歯と体のためにとても重要です。

学生さんは夏休みが始まっていますね。長期休暇中は食生活が乱れやすく、旅行などでお口のケアがおろそかになりがちです。

夏休み中、旅行中、どんなお口のトラブルが起こりやすいかを知っておきましょう。

   旅先や長期休暇中は、普段より甘いものや間食が増えたり、不規則な食事時間になったりすることで、お口の中が酸性に傾きやすくなります。

 それに加え、慣れない環境や疲労で、歯磨きの回数が減ったり時間をかけられなかったりすることがあります。

 そして、デンタルフロスや歯間ブラシも忘れがちになります。

 

   旅の疲れや睡眠不足、栄養バランスの偏り、慣れない食事による刺激などで、口内炎ができやすくなることがあります。

 

   気圧の変化や、日頃食べない様な硬いものを食べる機会があると、過去に治療した歯が痛んだり、詰め物やかぶせ物が取れたりする可能性もあります。

 

これらのトラブルを防ぐために、以下の点に注意してお口のケアをしていきましょう

✨歯ブラシ、歯磨き粉や、デンタルフロス、歯間ブラシなど、普段使い慣れたものを持参して使うのが理想的です。

 

🦷普段は毎食後の歯磨きが理想ですが、外出先で歯磨きできない時は水で強くうがいするのも効果があります。

また、キシリトール100%のガムを嚙むことで、唾液の分泌を促し、むし歯菌の活動を抑える効果が期待できます。

 

💧水分補給をこまめに行いましょう。体が脱水状態になると、唾液の分泌量が減り、お口の中が乾燥しやすくなります。乾燥は虫歯や歯周病のリスクを高めるため、水やお茶でこまめに水分補給をしましょう。

また、唾液腺のマッサージや、食事をよく噛むこと、鼻呼吸なども唾液増加に効果があります。

 

楽しい思い出作りのためにも、お口の健康は大切にしましょう!

次回は唾液についてご紹介します。

2025年6月7日土曜日

歯と口の健康習慣

 こんにちは。日中はもう夏を感じる暑さですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。


6/4から6/10まで、「歯と口の健康週間」であることをみなさんご存じですか?

「歯と口の健康週間」は、虫歯予防デー(6/4)からきています。

 

この取り組みは、乳幼児期から高齢期まで、すべてのライフステージにおける、歯と口の健康に関する正しい知識を知っていただき、適切なセルフケアと定期的なケアを推進することを目標としています。

ぜひこの期間に、お口の中をチェックして、歯を健康に意識をしていただきたいと思います🦷✨


今回は歯肉炎予防におすすめする、食生活のポイントをご提案したいと思います。

まず大切なのは、よく噛んで食べることです。

よく噛むことは、お口全体の健康維持につながります。

噛むことで唾液がたくさん分泌されるため、食べかすなどが残りにくく、そして殺菌作用によって、歯周病菌の活動も抑えられることになります。口呼吸でなく、鼻呼吸で唾液を出して殺菌効果を高めましょう。

しっかりよく噛んだ食べものは飲み込みやすく、消化もしやすいことから、胃腸への負担を減らすことにもつながります。


そして、免疫力を高める果物や野菜もおすすめです。

歯肉炎は細菌感染症のため、食事で免疫力を高めることで予防につなげていけると思います。

免疫力の向上が期待できる果物や野菜は、こちらを参考にしてください。

果物🍊

柑橘類(レモン、オレンジ、グレープフルーツなど)・キウイフルーツ・ブルーベリー・イチゴ

野菜🥬

ほうれんそう・ブロッコリー・トマト・かぼちゃ・ニンニク・たまねぎ

 

普段の食生活や歯磨き、歯科でのケアで歯を健康にしていきましょう!