2025年9月16日火曜日

歯周病と糖尿病は意外な関係!

みなさんこんにちは。最近は、夏の暑さが徐々に和らいでいくのが感じられますね。過ごしやすくなる季節は、生活習慣や健康への意識が高まる時期です。夏の疲れをリフレッシュし、秋に向けてお口の健康を整えるために、歯周病と糖尿病についてお話したいと思います。



一見関係なさそうに見えますが、実は密接な関係があるんです。

糖尿病になると、血糖値が高い状態が続きます。この状態が、お口の健康に悪影響を与えます。


1.糖尿病になると、なぜ歯周病が進行する?

細菌が繁殖しやすい

血糖値が高いと、唾液に含まれる糖分が増え、歯周病菌が繁殖しやすくなります。

免疫力の低下

糖尿病の方は、免疫力が低下し、歯周病が進行しやすくなります。

血流が悪くなる

細い血管の血流が悪くなるため、歯肉に栄養や酸素が届きにくくなり、歯周病の治りが遅くなります。


2.歯周病になると、なぜ糖尿病が悪化する?

今度は逆に、歯周病が糖尿病に与える影響です。

炎症物質が全身へ

歯周病菌が出す炎症を引き起こす物質が、歯肉の血管から全身に広がります。

インスリンの働きを邪魔する

全身に広まった炎症物質が、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の働きを邪魔して、糖尿病が悪化します。


このように、"糖尿病になると歯周病が悪化し、歯周病が悪化すると糖尿病も悪くなる"という事態に陥ってしまうことがあります。

この2つの病気は、片方だけを治療しても、なかなか改善しないことがあります。だからこそ、両方を同時に管理していくことがとても大切です。


歯周病の治療は、お口の健康を守るだけでなく、全身の健康を守ることにつながります。

みなさん、一緒に健康な体と健康なお口を目指しましょう✨

2025年8月26日火曜日

唾液のすごい力

みなさんこんにちは。今回は、普段あまり意識することのない「唾液」についてお話ししたいと思います。

唾液は、お口の健康を守るうえで、とても重要な役割を果たしています。


1.唾液の役割

唾液には、お口の健康を守るために欠かせない、主に3つの働きがあります。

自浄作用

食べ物のカスや細菌を洗い流し、お口の中をきれいに保ってくれます。この働きがあるからこそ、私たちは食事の後に虫歯菌が増えるのを抑えることができます。

緩衝作用

食事をすると、お口の中は酸性に傾きます。この酸は、歯のエナメル質を溶かしてしまうため、虫歯の原因になります。唾液は、この酸を中和し、お口の中を中性に保つ「緩衝作用」を持っています。

再石灰化作用

酸によって溶けだした歯のミネラルを元に戻す「再石灰化」を促す働きです。唾液に含まれるカルシウムやリンなどのミネラルが、溶けだした歯の成分を補い、歯を修復してくれます。


2.唾液を増やすための簡単習慣

唾液の力を活かすためには、唾液の量を増やすことも大切です。今日からできる簡単な習慣を3つご紹介します。

よく噛んで食べる

食べ物をしっかり噛むことで、唾液腺が刺激され、唾液の分泌量が増えます。普段より一口に時間をかけて、ゆっくり噛んでみましょう。

唾液腺マッサージ

唾液を分泌する唾液腺を直接マッサージすることで、唾液の分泌を促すことができます。

・耳下腺(じかせん):耳の前、顔と首の境目あたりを指でやさしく円を描くようにマッサージ✨

 

・顎下腺(がっかせん):顎の骨の内側、耳の下から顎の先まで、数か所を軽く押すようにマッサージ✨

 

・舌下腺(ぜっかせん):顎の真ん中、下から舌を押し上げるようにマッサージ✨

マッサージは、1日に数回、1分程度行うのがおすすめです。

水分補給をこまめに

体が脱水状態になると唾液の分泌が減ってしまいます。特に夏場は、こまめにお水やお茶を飲むことを心がけましょう。



唾液の分泌量は、加齢やストレス、薬の副作用などで減ってしまうことがあります。

「最近口の中が乾く」「口臭が気になる」といったお悩みがある方は、唾液の量が関係しているかもしれません。

今回ご紹介した簡単な習慣を、ぜひ今日から試してみてください。

唾液の力を味方につけて、一緒に健康なお口を保っていきましょう!


2025年8月1日金曜日

夏休みもぬかりなく!お口の健康を守る注意点

みなさんこんにちは。暑い日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。

猛暑の中、食欲が落ちやすい夏でも、しっかり栄養を摂って体力を維持することは、健康な歯と体のためにとても重要です。

学生さんは夏休みが始まっていますね。長期休暇中は食生活が乱れやすく、旅行などでお口のケアがおろそかになりがちです。

夏休み中、旅行中、どんなお口のトラブルが起こりやすいかを知っておきましょう。


旅先や長期休暇中は、普段より甘いものや間食が増えたり、

 不規則な食事時間になったりすることで、お口の中が酸性に傾きやすくなります。

 それに加え、慣れない環境や疲労で、歯磨きの回数が減ったり時間をかけられなかったりすることがあります。

 そして、デンタルフロスや歯間ブラシも忘れがちになります。

 

旅の疲れや睡眠不足、栄養バランスの偏り、慣れない食事による刺激などで、

 口内炎ができやすくなることがあります。

 

気圧の変化や、日頃食べない様な硬いものを食べる機会があると、

 過去に治療した歯が痛んだり、詰め物やかぶせ物が取れたりする可能性もあります。

 

これらのトラブルを防ぐために、以下の点に注意してお口のケアをしていきましょう

✨歯ブラシ、歯磨き粉や、デンタルフロス、歯間ブラシなど、普段使い慣れたものを持参して使うのが理想的です。

 

🦷普段は毎食後の歯磨きが理想ですが、外出先で歯磨きできない時は水で強くうがいするのも効果があります。

また、キシリトール100%のガムを嚙むことで、唾液の分泌を促し、むし歯菌の活動を抑える効果が期待できます。

 

💧水分補給をこまめに行いましょう。体が脱水状態になると、唾液の分泌量が減り、お口の中が乾燥しやすくなります。乾燥は虫歯や歯周病のリスクを高めるため、水やお茶でこまめに水分補給をしましょう。

また、唾液腺のマッサージや、食事をよく噛むこと、鼻呼吸なども唾液増加に効果があります。

 

楽しい思い出作りのためにも、お口の健康は大切にしましょう!

次回は唾液についてご紹介します。